抗てんかん薬

新たな大規模試験（SANAD試験）の結果、全般てんかんや分類不能てんかんに
ついてはバルプロ酸、部分てんかんについてはラモトリギンが第1選択薬とし
て有効という結論が得られました。

　▽全般・分類不能てんかんや部分てんかんの新規発症患者の第一選択薬の比較
　　http://www.biotoday.com/view.cfm?n=18745

SANAD試験のアームBでは、全般または分類不能てんかん患者716人がバルプロ
酸、ラモトリジン、トピラメート（Topiramate）投与群に無作為化割付されま
した。

この結果、バルプロ酸はトピラメートよりも忍容性が良好であり、ラモトリジ
ンよりも有効と著者は結論しています。

SANAD試験のアームAでは、部分てんかん患者1721人がカルバマゼピン、ギャ
バペンチン、ラモトリジン、オクスカルバゼピン（Oxcarbazepine）、トピラ
メート投与群に無作為化されました。

この結果、ラモトリジンはカルバマゼピン、ギャバペンチン、トピラメートに
比べて治療失敗までの期間が有意に優れていました。オクスカルバゼピンとは
有意差はつきませんでしたが、ラモトリジンの方が治療失敗までの期間が長く
なる傾向が認められました。（終）

【参考文献】

SANAD試験　アームB
The SANAD study of effectiveness of valproate, lamotrigine, or
topiramate for generalised and unclassifiable epilepsy: an unblinded
randomised controlled trial. The Lancet 2007; 369:1016-1026
http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140673607604619/abstract

SANAD試験　アームA
The SANAD study of effectiveness of carbamazepine, gabapentin,
lamotrigine, oxcarbazepine, or topiramate for treatment of partial
epilepsy: an unblinded randomised controlled trial. The Lancet 2007;
369:1000-1015
http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140673607604607/abstract

エディトリアル
First-choice drug for newly diagnosed epilepsy. The Lancet 2007;
369:970-971
http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS014067360760470X/fulltext